瀕死の痛手を負ったDrHEAD

電源24V化の改造を終えたDrHEADですが、調子こいてDrHEAD HT Editionなんて名前をつけたのが災いしたようです^^;

前回のTALK..で、発熱が大きいので何かしらの不具合があるのではと書いたのですが、その不具合を検証しているさなか、電源ランプが点かなくなり、おまけにダイアモンドバッファ部右チャンネル用のトランジスタ4つがすさまじく発熱するわで最悪の事態に。回路図からいろいろと原因となる場所をテスターを使い探ってみたのですがこれと言って発熱に通じる原因が分からずじまい。

この状態ではもう音も出せなくなっていると思ったのですが、とりあえず電源を入れてヘッドホンを繋ぐと音は出ます。ただ、ノイズがのるので間違いなくどこかが壊れてしまったようです。

完全にぶっ壊れている訳ではない様なので、ひとまず異常発熱してしまったダイアモンドバッファ部のトランジスタを再購入して取り付け直してみようと思います。

うぅ~ん、けどなぁ、オペアンプを外して通電してもダイアモンドバッファ部のトランジスタが発熱してしまうのも解せないし、無信号時のエミッタ電流を決めるチップ抵抗も、トランジスタのC-B間でしっかりと抵抗値を示したし・・・うぅ~~ん、原因が分からん。あと電圧かかってるのに電源ランプが光らないのも解せない・・・うぅ~~ん分からん。レギュレーターのOUTは電源オンでもドロップしないんだけどなぁ。

とにかく、丹精込めて改造してきたDrHEAD HT Editionをなんとか死の淵から救わねば!

DrHEAD HT Edition 電源24V化終了

ついに電源24V化作業を終えたDrHEAD HT Editionですが、さすがに今回の改造は直接電源回りをいじる作業だけあって、かなり緊張しました。何回かバチッ!ボン!と火花が・・・怖いっすねー。

まずは作業の内容からいってみたいと思います。

●今回使用したACアダプター(無負荷38V出力)

(かなり前に購入したMac用のHPプリンターに付いてきていたもの)

●換装用の電解コンデンサと3端子レギュレーター
(ニチコンMUSE 50V 100μF・50V 470μF,TA7824S)

●金属皮膜チップ抵抗器(ダイアモンドバッファ部のエミッタ電流変更のため)
(進工業 RR1220P-472-D)

●金属皮膜チップ抵抗器を従来の2.2kΩから4.7kΩに変更

●コンデンサーを交換後
(従来のOSコン等は、耐圧不足のため交換)

●レギュレーターを交換後(出力24V)

●全て交換後ケースに収めた状態

作業も無事に終わり、気になる24V化されたDrHEADが繰り出す音ですが・・・・・おぉ~~~~~、音質や音場がグイッと生き生きさを増しました。こりゃすごい。30Vまで繰り出せれればもっといい感じになるのでしょうね。新星Dr.DACとの一騎打ちが楽しみです。

ただ懸案事項が一つだけ。DrHEADの電源を投入して数分後、筐体が結構熱を持っていたので蓋をとって確かめてみると、コンデンサはもちろんのこと、ダイアモンドバッファ部のトランジスタもかなり熱を発しているようです。これは電源24V化以前にはなかった事象なので何らかの不具合だと思うので修正せねばなりませんね。エミッタ電流値も以前と変わらない数値になるようにしたのですが...もうちょい下げてあげないとまずいのかなぁ。

とにかく発熱している以上通常使用出来ないので、おって不具合部分を見つけたいと思います。

DrHEAD HiFi プレスリリース!

おーーー、やっと国内で正式にプレスリリースが出ましたー。DrHEAD HiFi、DrHEAD mini、そしてDr.DAC。うぅーーん、迷ったら買う!これしかないっしょ^^

実際に自分の耳で聞かないと分かりませんが、手持ちのDrHEAD改と新星DrHEAD HiFiだと私ごときだと違いは分かりそうもないし^^;

X-Fiと合わせるのであれば、Dr.DACでもいっちょ買ってみようかなー、ってX-Fiだけで十分かな。けど、欲しいなぁ~~、とりあえず買ってみるか。

コンデンサ交換で音域のチューニング

若松通商に頼んでいたコンデンサが手元に届いたので、早速交換してみました。低域をアップするために入力段カップリングコンデンサを、当初取り付けていたシーメンス-0.68μFからEROのMKT1826-2.2μFへ、高域の補正用に出力保護抵抗とパラに入れる、初期未実装のコンデンサにKP1830-680pFを取り付けました。

●使用したコンデンサ
左:ERO MKT1826 50V,2.2μF, 右:ERO KP1830 100V,680pF

●コンデンサ交換後の基盤

しばらくエージングした後聞いてみると・・・ふむふむ、それぞれの交換の効果が出てきました。低域はでしゃばらない程度に好みの量感までアップ、ヘッドホンで聞くのには少々疲れるかなという感じだった高域は少しおとなしめになった感じで結果満足がいく効果が出ました。交換前は音域の強さの順番が、高音域>中音域>低音域でした。別段この状態で聞いていて不満が出ない人もいると思うのですが、私の理想は高音域=中音域>低音域(低音域は以前よりも若干強めに)だったので、なんとか出来ないかと思っていました。この部分は人それぞれの好みに左右されると思うので、自分の好きな音域になるようにチューニングすれば良いと思います。

DrHEAD、金属皮膜チップ抵抗器へのリプレース終了

以前の改造で部品が全て揃わずに後回しになっていた、進工業の金属皮膜チップ抵抗器へのリプレースですが、全て終了しました。残っていた場所は下の写真のとおりです。

●最後のリプレースを施したチップ抵抗

部品の入手先は株式会社クレバーテック販売事業部。進工業のチップ抵抗をリール単位でなくとも小売してくれるので助かりました。

次の構想として、もうちょい低域を出したいので入力段カップリングコンデンサC23とC32の容量アップ、こちらを参考にしてC25,C33にコンデンサを追加して好みの音にしてみたいと思います。デュアルオペアンプ化は・・・まだ先かな。

負ける訳には!頑張れDrHEAD

大改造もひととおり終わり、心地よい音を聞かせてくれるようになったDrHEAD-Tuned by HT号-(なんだそりゃ!?)ですが、隣にあるiMacの音をもらっているONKYOのCD/MDコンポ(X-A5)にて、同じヘッドホンで同じソースを聞くと・・・くっそー、やはり負けてしまいます。全ての部分でで負けている訳ではなく、音質に関してはDrHEADの方が艶やかで綺麗なのですが、低音の力強さと分解能、それと中・高音域のクリアさがどうもダメなようで。少々薄皮をかぶっている感じに聞こえます。

前回の改造で金属皮膜チップ抵抗への換装をしたのですが、部品が揃わず音が通る部分の抵抗全てをリプレース出来ませんでした。全てリプレース出来ると若干クリアさが改善されるかもしれません。低音に関しては入力段カップリングコンデンサの容量によるものかもしれません。別な容量のコンデンサを入れてみないとハッキリしませんが。

既にPCに繋げてリスニングする上では十分な音が出ているのですが、隣のX-A5に負けるのがどうしても^^;ぶっちゃけ、どうしても勝ちたければお金をかけて、よさげなヘッドホンアンプ買うか、ヘッドホンをグッといい物に買い換えれば済む話なのですが、私の性格的にそれじゃ面白くなく、このコンパクトな筐体の小さな基盤を持つDrHEADで勝たなければ納得がいきません。ん?じゃX800XT PEはなんで大金出して買ったのか・・・それはどうしても欲しかったからですねー、ってよく分からん自分の性格ですが。

話がそれてしまいましたが、先日さらなるDrHEADの成長の準備ために少々また加工を施しました。作業時間約4時間に及ぶ作業、だったら最初からそうすれば良かったのですが、X-A5に勝たねばなんてその時は頭に無かったもので。

実施した作業は「ダイアモンドバッファ部のトランジスタの高さを下げよう!」作業です。なんで二度手間になる事をしたかというと、kfdさんのサイトでも紹介されているSingle-to-dual Op-AMP Adapterの装着をこれからの改造の視野に入れたからです。当初はここまでやらんでもと思っていましたが、今は打倒X-A5!一旦取り付けたトランジスタを全て取り外して、足をさらに曲げ加工して再取り付けしました。今まででスーパー激ムズな半田付け、OS-CONの皮膜が溶けるわ取り付け後音は出ないわ、いやはや死ぬほど辛い作業になってしまいました。この作業中1名のトランジスタがお亡くなりに...完全に半田付けの修正など作業が終わり、無事に今までどおりの音が出てきた時はうっすらと涙が^^;

●頭下げ作業後の外観(その1)

●頭下げ作業後の外観(その2)

●頭下げ作業後の外観(その3)

ということでアダプターに取り付けるオペアンプですが、何やら高級らしいOPA627BPをと思ったのですが、値段を見てビックリ!1個4,725円!2個で9,450円(若松通商さん)・・・むぅぅぅぅ、高い。最初に購入した1個1,000円を切るOPA2604APの比ではない価格ですね。しかしOPA627BPを装着したDrHEADの音を聞いてみたいぞ!と、その前に現在の小遣いの所持金では不可能なので、とりあえず順当にチップ抵抗とカップリングコンデンサあたりから攻めてみようかと思います。

共に戦うぞ!DrHEAD!

DrHEAD改造(その3)Finish!

ついにDrHEADの改造第3弾が終わりました。事実上大きい改造に関しては今回で終了です。作業終了後、無事に電源は投入できたのですが音が出ないトラブルに見舞われました。しっかりと半田付けしたはずだったトランジスタの接触不良です。そこを直していざ!と思ったら今度は右チャンネルから音が出ません。やっぱり原因はトランジスタの接触不良。いやはや、完璧と思っていても現実はくっついていませんね^^;

●交換後のトランジスタとコンデンサ達

トランジスタはしっかりと選定品が揃ったのですが、実は平滑用コンデンサを希望通りに揃える事が出来ず、秋葉原から買ってきて頂いた物だけでなんとか動くようにセットしなければいけませんでした。なのでセオリーどおりの選定にはなっていないです。

●交換後のDrHEADの基盤

●交換後のDrHEADの内部

そして気になる音・・・エージングも兼ねての試聴を開始・・・ん?お!ほぉー、はぁ~~、おぉーーーー!!すごいなこれ!うぅーーーーーーーーん、DrHEAD最高~~~!!

ここで細かいレポをといきたいのですが、以前よりさらに良くなったのは分かるのですが言葉だと・・・私ごときではうまく説明が^^;しいて挙げるならば、

1.以前よりも、埋もれていた音がさらに出てくるようになった。というより同じような種類の音ひとつひとつの再現性が良くなったのかな。
2.ソースは宇多田ヒカルのDVDですが、エコー?リバーブ?が綺麗に表現されるようになった。
3.耳元のヘッドホンで音を聞いていると言うより、どっかの空間で聞いているような感じになった。

他にもあるのですがうまく言葉で表現出来ません。興味ある方は是非DrHEADを購入してご自分の耳でお確かめを^^

しっかしこんな小さいのにここまで成長するとは恐るべしDrHEADです。上を見ればキリが無いのでしょうがこの値段、コンパクトさ、ある程度のスキルは必要ですが、頑張れば半田ごてを持ったことが無い人でも出来る改造によって、別物のような音を出すこのDrHEAD、ごく普通の私(オヤジ)にとっては必要十分です。

ささ、次はサウンドカードをSE-150PCIへ換装じゃ!

最後に、DrHEADの改造する上で参考にさせて頂いたkfdさんのサイト「JG4KFD's Page」に感謝の意を申し上げます。

■参考:DrHEADの改造で使用したパーツ詳細
1.Burr-Brown社:OPA2604AP(オペアンプ)
2.7812F(電源レギュレーター)
3.ニッセイ電機:ポリプロピレン積層フィルムコンデンサAPSシリーズ、0.1μF,100V
(入力段カップリングコンデンサC26,C34)
4.シーメンス:MKH積層フィルムコンデンサ、0.68μF,100V
(入力段カップリングコンデンサC23,C32)
5.NEC製:トランジスタ2SC1845/2SA992コンプリ
(ダイアモンドバッファ部Q1~Q8)
6.サンヨー:OSコンデンサ25SP56M、56μF,25V
(分圧回路平滑コンデンサC7,C11)
7.サンヨー:OSコンデンサ25SP10M、10μF,25V
(分圧回路入力段平滑コンデンサC39)
8.ニチコンMUSE、FXシリーズ、100μF,50V
(電源部入力段平滑コンデンサC2)
9.ニチコンMUSE、FXシリーズ、220μF,25V
(電源部後段平滑コンデンサC1)
10.進工業:超高精度金属皮膜チップ抵抗器、RR1220P-102-D、1kΩ
(RCAピンからの入力抵抗、R41,R46)
(ステレオ標準プラグからの入力抵抗、R40,R45)
(オペアンプのフィードバック抵抗、R27,R48)---ゲイン定数1.1に変更
11.進工業:超高精度金属皮膜チップ抵抗器、RR1220P-222-D、2.2kΩ
(ダイアモンドバッファ部のエミッタ抵抗、R29,R42,R51,R62)---エミッタ電流2.4mAに変更

DrHEAD改造(その3)Begin!

じわじわとDrHEAD改造のための部品が揃ってきたので、第3弾の改造を開始!

コンデンサー等は、トランジスタの取り付け時に半田付けの邪魔になるので後回し。昨日届いた進工業株式会社の超高精度金属皮膜チップ抵抗器への交換から着手しました。kfdさんのサイトで紹介されてるように、交換可能なチップ抵抗を全てリプレースしたかったのですが、入手できたのは1kΩと2.2kΩの2種類のみ。よって改造する部分は、RCAピン・ステレオ標準プラグからの入力抵抗(1kΩ)、OPアンプのゲイン定数を1.1とするためのOPアンプのフィードバック抵抗(1kΩ)、電源レギュレーターを交換した為上昇したエミッタ電流を下げるためのエミッタ抵抗(2.2kΩ)の3箇所にしました。

●進工業株式会社の超高精度金属皮膜チップ抵抗器--(縦1.25mm,横2.00mm)--

●RCAピン・ステレオ標準プラグからの入力抵抗交換箇所--交換前--

●RCAピン・ステレオ標準プラグからの入力抵抗交換箇所--交換後--

●OPアンプのフィードバック抵抗とエミッタ抵抗交換箇所--交換後--

そして今日の夕方、嬉しいことに若松通商さんに注文していたトランジスタが予想より早く届きました。NEC製の2SC1845/2SA992のコンプリです。しっかりとhfeも表示されています。これで明日にはなんとかDrHEADが息が吹き返すことになりそうです。

●今日届いたNEC製のトランジスタ2SC1845/2SA992

●現在、部品を外されスッポンポンのDrHEAD

今回の改造は一気に多種多様の交換になりました。本当は一つ一つ効果を確かめつつ、まったりと音のあんばいを聞きたかったのですが・・・SE-150PCIのせいでこんな突貫作業に。(って言い訳ですね)
なんとか明日中には完成させねば!頑張るかぁー。

部品が揃わない・・・休養中のDrHEAD

最後の大きな改造を控えているヘッドホンアンプのDrHEADですが、改造用の部品が揃わずすっかり休養中。揃った部品から順番に改造を始めれば良かったのですが、事前の部品の在庫を確かめず改造箇所の部品をスッポンスッポン取っ払ってしまった2月24日あたりから長いこと音を出していません。

先週の週末、仕事も兼ねて秋葉原へ赴いてくれた方に部品の手配を頼んだのですが、在庫なしが多くコンデンサーも揃いきれませんでした。痛かったのは日立のトランジスタの 2SA1191/2SC2856のコンプリ、これは現在全くと言っていいほど流通していないようです。仕方がないので急きょオンラインにて代替品のNEC製の2SC1845/2SA992のコンプリを若松通商さんで注文しました。地方だとこの手の部品入手に大変苦労しますね。

せっかく購入したSE-150PCIも未だに箱の中。部品が来るまでガマンガマン。

DrHEAD改造後インプレ(その2)

DrHEAD改造第2弾として、入力段カップリングコンデンサの交換をしました。エージングも終了し、購入直後、また改造(その1)と同じソースにて試聴開始。

今回は大きく音像や音質が変化するわけではないので、少々大雑把にインプレします。まずMP3、DVDを問わず高音域はつっかえ棒が外れたように伸 びてくれるようになりました。さらに少々雑だったボーカルの高音部分などは、何と言うかトゲが取れたというか、まろやかな、そういう感じになりました。

MP3での曲全体に言えるのですが、今回の改造も含めて2回改造した段階で、MP3の限界、つまりオリジナルのCDなどをエンコードしてしまった ソースの曲はもうそろそろ音の良さが上がらないのではと感じました。あくまでも私のリスニング環境での結果であり、ヘッドホンを高級なものに買い換えたり すればさらに違うのかも知れませんが。

もう一つの試聴ソースの宇多田ヒカルのUH2とUH3、これは劇的に!と言うと大袈裟すぎるかもしれませんが、かなり良くなりました。今までぐちゃ ぐちゃ気味だった高音域の違う音源の音の一つ一つが綺麗に聞こえるようになりました。うまく言葉では表現しづらいですが、高音域の臨場感が増した感じで しょうか。購入直後のDrHEADではDVDなどのソースではちと役不足気味でしたが、改造したことによってありのままの音を出せるようになってきたよう です。

これまでの改造により、PCに繋げて使うDrHEADとしては個人的に申し分ない音を聞かせてくれるまでになりました。が、ここで改造を終えるわけにはいけません、と言うよりこういう改造魂をくすぐる作業は好きなので。

次に控える改造としては、電源レギュレーターを交換したことによりオペアンプ後段のダイアモンドバッファ部のエミッタ電流が増加しているので、抵抗 値を変えて下げないといけません。どうせやるなら各種チップ抵抗を金属皮膜抵抗に交換しないと。同時にダイアモンドバッファ部のトランジスタも交換。あと は標準で付いている電解コンデンサも多少良いものに交換していこうと思っています。

自分でいじってグングン良くなるDrHEAD、ほんと面白いです。